ひぐらしのなく頃に 祭囃し編感想

惨劇なんてない。あったのは、悲劇と喜劇。




とうとう「ひぐらしのなく頃に」が今回の「祭囃し編」で一応の完結を迎えました。
なにはともあれ、まずは「ひぐらし」という作品と製作された07th Expansion の皆様に。



お疲れ様&ありがとうございました!!



自分がひぐらしを始めたのはひぐらし製品版が夏コミで配布された直後、「鬼隠し編」の体験版でした。
…そういえばこのHPを作るようになったきっかけの一つは間違いなくひぐらしだったんだよなぁ。
そう思うと、感慨もより深くなりますね。
この作品のおかげで出来た交流もありましたし。
そう言った意味も込めて本当にこの作品には深く感謝もしています。


で、肝心かなめの「祭囃し編」の感想なんですが。
↓↓↓以下ネタバレ全開↓↓↓






作品としては良かったけどグランドフィナーレとしては
弱かった。


理由は後述します。
でも正直「ひぐらし」は終わらせられた事の方が重要だと思ってます。
今回のジャケットイラストの絵を見ただけで「ああ、ひぐらしは終わったんだなぁ」と思えます。

今回好きなところは、今まで影が薄かった大人たちの活躍ですね。
特に良かったのが大石さん
赤坂さんに今回の件から手をひいては?と言われすぐに快諾できなかった所とか。
そのことを深く深く悔しがっている所とか。
おやっさんの死が園崎家と関係ないと分かったとき笑った所とか。
結局参加することになったあと、おやっさんの墓の前で出会った茜さんとの会話のやり取りとか。
警察署での大高相手の大立ち回りとか。
ゲームのキャラなのにそこにいたるまでの人生を感じ取れましたね。
深いよなぁ、本当に。

富竹さんや入江先生もそれぞれ思いを背負ってあの場所にいましたね。
入江先生が悟史を絶対に助けると誓ったところなんか凄く良かったですし、富竹さんが最後鷹野さんに救いを差し伸べるのもよかった。
そしてトミー確保には爆笑させられましたしメイドインヘブンには苦笑させられましたw

葛西さんも出番は少ないながらもきっちり活躍してましたね。
変な言い方ですが、ヤクザやさんらしいところが見れたのはよかったですw

あと敵役とはいえ小此木さんもなかなか立派なものでした。
魅音に負けたのは、きっと塩を送ったんだと信じてますw


そして今回の主役とも言うべき、赤坂さん!!
ちょっと人間離れ過ぎですよ!あんたはバ○のオ○ガか!!!格好良かったけど!!!



…間に合った。君を、助けに来た!!!



は、まず間違いなく今回最大の魅せ場でした。
ひぐらし全体の中でも屈指の名場面だったですね。
実はこの場面を見てる時、完璧なまでに赤坂さんの存在を忘れてたんで(w)本当に衝撃的でした。
てっきり梨花が連れ去られた後の奪還作戦で盛り上がると思ってたもんなぁ〜。
まぁ、ちょっと、大文字の使いすぎは苦笑しかけたけどあれはあれでありでしょう、あの場のノリならw
でも、徹甲弾はなぁw


そして、ある意味では「ひぐらし」のもう一人の主役だった鷹野さん
悪役が実は可哀想な奴でしたってのはまぁおきまりのパターンですが。
みよちゃんの「踏まないでぇ」には来る物があったんで全然OKです。
ただ、今までの話でまったく隙を見せてなかったのがなぁ。
富竹さんに対する依存なんかもそうですが、もうちょっと作中でフラグを見せておいて欲しかったかな。
鍵系に多い手法なんですが、個人的にはあまり好きじゃないmmですよね、反則だと思ってしまってw
でもただのキ○ガイだったよりは物語に深みが増しましたしね。
あと、施設での虐待関連は久々に「ひぐらしらしさ」を見れたなぁと思ってます。


あとシステム的(?)なもので「カケラ紡ぎ」は楽しかったかな。
各事件の真相とかも完全にわかりましたしね。


子供たちの中では、詩音が良かったかな。
出番は他のキャラより格段に少なかったけど魅音に対する「姉振り」と悟史関連は実に良かった。
全員そろってハッピーエンドだと分かっていたのに、山狗突入の時は本気で死んだとか思っちゃいました。


今までになく魅音が活躍してたのはヨシ!
詩音に「空気読めないヤツ〜」といってたのもヨシ!!
小此木さんを倒しちゃったのもヨシ!
でももうちょっと圭一とラブラブして欲しかったぜ!


梨花
赤坂お泊りの時の反応は、うまかったなぁw
色を知る年になったか!!
まだ小○生なのに!!!


沙都子
詩音にたいして「私のねーねー」発言はなかなか感慨深いよね。






んで、ここから不満点
とにかく一番不満だったのは、圭一レナの活躍がない所
グランドフィナーレとしては弱かったって理由は、ここ。
片や出題編の主人公、片やひぐらし全体のイメージヒロイン。
それが今作では空気扱い。
レナなんか作中で自分でも言ってましたしね、今回圭一とレナは要らないってw
物語の締めくくりでこの二人の活躍がなかったのは片手落ちだったんじゃないかなーって思います。


次に部活メンバーが山狗に完全勝利しちゃう所。
これは本当に悪い意味で期待を裏切られました。
別に大人が子供にああホイホイ負けるのが気に入らないわけじゃないんです。
でも、作中でも色んなキャラが最後はジリ貧になって追い詰められるって言っていたのにあっさり完勝。
あそこはもう一山あってしかるべきだったんじゃないかなぁ?
例えばいよいよの所で追い詰められるメンバー。
そこを圭一とレナの二人の活躍によって何とか難を逃れ大人たちと合流を果たすとか。
そんな展開だったら前述の不満点も一緒に解消されて大満足だったのになぁ、とか。


あと、カケラ紡ぎが終わっていきなり羽入が転校してきた時はとてつもなく不安にかられましたw
羽入関連は、ちょっとAir意識したりしてるのかなぁ?やっぱり。
微妙に蛇足かもなーとか思ってたりいなかったり。
出来れば最後の奇跡は前述の理由でレナに起こして欲しかったかな。




と、まぁ結構不満点一杯ありますが一番良かった所はなんと言っても。


ひぐらしのなく頃に」が完結したことですよね。



…ああ、祭囃しが聞こえてくる。


ひぐらしの鳴き声はもう怖くない。


ひぐらしの泣き声は、もう聞こえない。